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2019-09-17
投稿者
  
髙橋 正人
  
~その22~パチンコ「低ベース化」で、【千円スタート値】論議が不毛になる。
お久しぶりです。<パチンコ担当>・TKCの髙橋です。

既に「9月1日納品~PAぱちんこウルトラセブン2A6」から始まった、【パチンコ~低ベース化】の流れですが、今後は『その仕様が中心になる』と思われます。
その仕様として。「ヘソ=3個賞球」であったり「ヘソ=1個賞球」であったり・・・と多様ですが、【その結果論】として『いったい何が変わるのか?』を掘り下げてみましょう。

■そもそもの【低ベース化の流れ】とは?
それは「3月20日の日工組決議」にて『賞球数の内規規制を撤廃する(保通協試験は「5月1日」申請から)』との発表から始まる。
そして、実質的に「ヘソ賞球は1個以上」の仕様が進行して行く事になった。

■では、【低ベース化の基準】とは?
基本概念としては、【通常ベース値=30%未満】と言う定義になるでしょう。
それは、従前の日工組内規にて「ヘソ賞球=4個以上」&『最低ベース値=30%以上に』と決まっていた訳で、それらの内規撤廃で「最低基準値」となっていた【30%以上】のルールも消えたからになる。

■そして、意味を失う【千円スタート値】と言う係数
どこの誰が言ったか知らないが・・・『千円スタート値を把握すべき』論がもてはやされ、ホール側も『適正な千円スタートは○○回』みたいな話もある。
しかし私は、元々『その係数管理は、パチンコ運用に適さない』し、『「結果論の数値」程度の把握で良い』と言ってきた。
本来、パチンコ運用のスタート値係数は、【有効スタート】と【S入賞値】の2つなのだから。

<ベース値変化>による<千円スタート値>
「有効S=5.5回」とした場合の<千円スタート値>を算出してみると・・・
・【B=35%】時⇒(千円打込み玉数=357個)⇒<千円S=19.6回>
・【B=30%】時⇒(千円打込み玉数=385個)⇒<千円S=21.2回>
・【B=25%】時⇒(千円打込み玉数=333個)⇒<千円S=18.3回>
・【B=20%】時⇒(千円打込み玉数=313個)⇒<千円S=17.2回>
・【B=15%】時⇒(千円打込み玉数=294個)⇒<千円S=16.2回>

当然ながら、「ユーザーが打っている時の感覚」は、どのベース値でも「同じ有効S値」なのだから、「同じ回り方」になります。ただ、「投資金額が同じ」状態ならば、打ち終わった時の回転数は「ベース値の減少」に伴って、『減少して行きます』ね。

■具体的な【機種選択】の結果は?
【千円スタート値の話】を「承知の上」かどうかは知りませんが、「10月6日納品」開始の【P義風堂々】では、『より低ベース運用がしやすい』と思われる【1個賞球】仕様が『9割以上の発注』との事ですね。

私としても『【1個賞球】仕様を推奨する』側の立ち位置ですが、それはあくまでも「千円スタート値の係数管理論の意義」に対して、『その意義に疑問を呈している』と言う立ち位置なので、売上単価の上昇から連結する粗利構築の方が、ホール運営にとっては『今は有効である』との考えからですね。

■今後の「低ベース化」に期待する【希望的観測】とは?
以下、あくまでも「個人的見解」による「理想論」ではありますが・・・
一つは、「甘デジ系」・「ちょいパチ系」のパチンコ機が『基本的に「B=20%」時代に入る事』に期待している。
 ⇒これは、現実的に『メーカー開発は進んでいる』訳で、保通協適合の可能性も高く、『現実化する可能性は高い』と思われる。
もう一つは、「ハイミドルスペック機」の「ベース値=20%」化による、高い連チャン性(=高MY)への進化に期待している。
無論、メーカー開発は進行中ではあるが、最大の懸念材料は「保通協の適合率が低くなる事」になるだろう。

あくまでも、私感的観測論かもしれませんが、今後の【低ベース化に対する運用】は、様々な角度・側面から検証をしなければ、『もったいない』と思います。
「機種選定~運用」までの推移を、ぜひ『思考のテーブルに乗せて頂きたい』と思います。

質問・疑問がありましたら、『いつ、何時でも受ける!』私です(笑)。
ではまた、お会いしましょう。
ファンキースリー講師
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