~その191~「2023年の営業」は、【3分割思考】と言う大局観。
『新年、明けましておめでとうございます』
「2022年」の業界動向も色々ありましたが、簡単な【振り返り】と【2023年の営業ポイント】を推測してみたいと思います。
また、本年も<ファンキー3>及び<CFY・フダポス>共々、よろしくお願い申し上げます。
先ずは【2022年の簡単な振り返り】から。
■「2022年1月31日」をもって、遂に「オール新規則機(P機・S機)の時代」が始まった。
<パチンコ>においては、「2021年8月のユニコーン」&「同年12月のエヴァ15」に加え「2022年1月のRe:ゼロ鬼がかり」のトップ3稼働機種に準ずる【4・5番手の稼働機種】が確定出来ないまま、難しい戦略と強いられてきたと感じます。
<スロット>においては、「6月」から【6.5号機】時代が始まった。
更には、「11月」から【スマートスロット】時代が始まり、この【2つのチャレンジ】において、ホールには『コスト負担があった』事は、少なからず生じたと思います。
そして『まだまだコロナ禍にある』事もまた、「来店客数の低迷」を引きずっていたとも思われます。
その影響もあってか、【店舗数の減少】も歯止めが効かず、概ね「700店舗」程度と言う、「1995年のピーク=18,000店舗」から数えて、ピーク以後【2番目の減少数】を記録する事となってしまった。
■時間軸で見る「2022年の店舗営業」の推移。
支出増加の不安が根底に残る中、その収益構造を模索する1年となっていた。
<前半戦>
何はともあれ、『パチンコの業績が支えてくれた。』
上記した「トップ3機種」の稼働・粗利業績が好調のまま、前半戦の収益構造を担ってきた。
ただ、この3機種の導入設置台数が『店舗の強弱の差をつけた』事も否めず、「設置の有無」と「台数規模」が最重要なポイントになっていた。
と同時に【スロット】は、まだ【6.0号機】と【6.2号機】の業績、特に「粗利構築」が不安定であり、『稼働安定の為』とは言え、近年稀に見る低粗利での運用になってしまった。
<後半戦>
【パチンコの「3トップ以外」の新機種に、長い稼働貢献と大きな業績アップに繋がる結果が得られないままとなった。
その要因の一つとして、ハイミドル機筆頭に『出玉性能に特化する』傾向があり、リリース機種に「新鮮味が感じられない」事と、明らかに「損益分岐点S値が低くなった」事が上げられます。
反面【スロット】においては、前述の通り【夏場の6.5号機】が、更に【秋のスマスロ】が、スロット全体の集客を牽引し、全体平均IN枚数においても『前年同月を上回る』結果を導き出しました。
但し、導入店舗から見れば『客数が増えた』と見れますが、エリア全体、強いては全国全体を俯瞰してみた場合、『実参加人口が増えた』訳では無く、あくまでも『来店頻度が増えた』と考えて良い。
≪そして、2023年を迎えて≫
大きな話題としては、【2022年・スマスロ元年】とするならば、2023年は【スマパチ元年】となるでしょう。
『その影響は?』と聞かれれば、現状から推測するに、『稼働面での大きな影響は出ない』と思っております。
しかし、この先の微細変更等々により、進化する部分もあると考えられ、その都度触れて行こうと思います。
■営業戦略的な推測と考察。
2023年の営業戦略は、基本的に【3分割】で考える事が必要となるでしょう。
(1)【1月~4月】(GW商戦前まで)
<パチンコ>
12月の「ゴジエヴァ」・1月の「牙狼ゴールド」を筆頭に、大型版権モノもリリースされる事となりますが・・・
重要な事は、昨年から変わらず『4番手・5番手稼働機種の選択と稼働安定化』がキーポイントとなります。
<スロット>
結果論としては、【スマスロの有無】の【ホール2極化】になるでしょう。
そして「GW商戦」として【スマスロの第2波】を『どう乗り切るのか?対応するのか?』が最大の焦点となります。
この時点で、スロット営業全体を捉えて・・・【3択】の決定は必要。
①:スマスロの設置台数の増台
②:スマスロ台数の現状維持
③:スマスロの新規設置&参戦
注意すべきは、「6.5号機」は「カバネリ」筆頭に『主要機種の稼働安定が望まれる』事。
目先と替える新機種導入は小規模台数での対応。
<重要なチャレンジ思考>として・・・
現状の中古価格の下落と低価格化を活用して、【低貸コーナーの稼働アップ】を考えておきたい。
具体的には「未導入6.5号機の中古導入」を『そのまま低貸スロットに設置する』事となる。
機種数を増やす事で、『各ユーザー未体験の6.5号機を高設定でチャレンジしてもらう』事で、未来への投資と関げても良いのではないだろうか?
(2)【5月~8月】(盆前商戦まで)
<パチンコ>
いよいよ【スマパチ元年】のスタートとなる事が予想されます。
ココで重要になるのが、「新機種のアナウンス」での集客」と共に、新しい【INのインフラ=スマートシステム】のアナウンスが重要になります。
新機種の稼働は『あくまでも水モノ』であり、スマスロの様なインパクトに準ずる稼働貢献は『期待しない事』が大事です。
まだまだ、従来「P機」の営業が主軸であり、「集客=売上」は『ココが重要でるある』事には変わり無し。
スマパチ自体の対応は、『否定はしないが、大きな期待もしない』と言うスタンスで臨むのがベターでしょう。
<スロット>
まだまだ、「6.5号機」と「スマスロ」が並行してリリースされる状況と推測されます。
そして、いよいよ【L機撤去&新台入替】が始まるタイミングとなるでしょう。
その際、果たして『中古機としての売却は可能な状況なのか?』(つまり「スマートユニットの供給が十分なのか?」と言う問題がある)が大きな壁となる。
(3)【9月~12月】(年末商戦前まで)
<パチンコ>
恐らく一部ホールでは、既に【スマパチ】が稼働している時期になると思われます。
その上で、「導入している」ホールと、「導入対応していない」ホールとが混在していますが、いずれにしても「生き残りを賭ける」ホールは、【スマパチ対応】に『更に大型の導入コストの調達が必須になる』時期でもある。
しかし、遊技機導入に関しては『年末商戦へ向けて・・・』の長期戦略を考える時期である事には変わりない。
ひょっとすると、年末商戦へ向けて【新しい内規変更】がリリースされる可能性も想定した上で、新機種の導入の検討を迫られる・・・かもしれない。
<スロット>
ぼちぼち、『L機の成熟期に入る』タイミング。
当然ながら、大型版権機種において完成度が高く長期運用が可能となる機種に大きな期待が寄せられる時期になる。
また「6.5号機」の平行リリースもある事は予想されるので、【9月導入機種】と【12月導入機種】の2段階戦略が必要となるでしょう。
■総論
(1)【店舗軒数】の推移。
昨年「2022年の1年間」の推移は・・・「8,550店舗」⇒「7,780店舗」との変動である(※<参照>健全化推進機構登録店舗数)。つまり、概ね【770店舗の閉店】と言う現状となった。この数字は「1995年=18,244店舗」のピークからの歴史上【史上2番目】の閉店店舗数と数える事となった。
踏まえて【2023年】は・・・概ね「7,780店舗」から始まる事となるが、店舗数の減少は『まだ止まらない』。
結果として、2023年の店舗数の推移は『再び、700店舗近い減少数となる』と推測している。
(2)遂に考える時が来る~【新紙幣発行の対応準備】
新紙幣発行は【2024年上半期】と言う事になっている。
ホールとしては、この新紙幣発行に対して、『どう対応するのか?』&『どの程度のコストが必要なのか?』をシミュレーションする時が来る。
現在の「P機ユニット」「スロット現金サンド」を『一時的にそのまま使用する』にも、【識別機交換】や【設定変更】等々のコストは不可欠になる。
また、古いユニットの店舗では、この際一気に「スマートユニットへの変更」も思考の一つになるでしょう。
また、<11月に新紙幣の読み取りテストが始まった>以上、当然ながら「現在導入されたスマートユニット」の識別機システムが「新紙幣対応」しているとは言い難い。
よって、現在のスマートユニットでさえ、新紙幣対応へのコストは「ゼロ円では無い」事は踏まえておきたい。
(2023年後半のユニットであれば、新紙幣対応のユニットに対応している・・・かもしれないが)
つまり、いずれにしても、この時期には改めて『2024年の新紙幣対応の見積りを取る』時期となる。
そして、それ次第では「対応投資を見合わせる」=「閉店する覚悟」となる可能性は高い。
ちなみに・・・
表面の肖像画には、「1万円札が渋沢栄一」、「5千円札が津田梅子」、「千円札が北里柴三郎」となっている。
<最後に>
新年早々1回目のコラムは、やや長文となってしまって誠に恐縮でございますが、まとめると・・・
2023年【前半】は・・・【ホール業績への対応】が求められる。
同【後半】は・・・それと共に【法人コストとしての、2024年夏への投資・予算編成】が求められる。
ホール様におかれましては、2023年早々に『2024年の話をするのか?』と叱られそうですが、【ここから1年半】は、稀に見る【様々なコストへの対応】が問われる事となるでしょう。
『一つ一つを検証しつつも前進する!』として、私達も微力ながらお手伝い出来ればと考えております。
2023年も、よろしくお願い申し上げます。m(_ _)m